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……タイッ!?_71

大切なモノ

「なんか、緊張するね」
「ああ」
「ウソ。いつもしてるんでしょ? 私に隠れて……」
「ごめん」
「謝らなくていいよ。君が悪いんじゃないし、男の子だもん、しょうがないよ」
「里美さん」
「許せないけどね」
「里美」

 笑った後、うつむく仕草。はやる気持ちをくじく言葉に心が萎える。

「ね、みんなとはどんな風にしたの?」
「どんな風って、そんなこと」

 浴衣を開き、生脚で紀夫に触れる里美。

「理恵のこと、後ろからいじめたんだって?」
「うっ」

 彼女の手が彼のお尻、ジーパンの後ろポケットに触れる。

「キャプテンとはホテルでしょ?」

 そして背中に移動。

「綾とは保健室」

 嫉妬深く爪を立てる彼女。

「おじょうちゃま先輩とは合宿中」

 彼の懐に飛び込み、胸の中心に耳を当てる。

「ずるい」
「ごめん」
「んーん、紀夫じゃない。みんながよ」
「どうして」
「だって、私が一番君の近くにいたのにさ、いつの間にかみんなにつまみ食いされてるじゃない」
「つまみ食いって俺がされたの?」
「そうよ。君みたいな優柔不断で断れない、同情とやさしさを混同しちゃうしたっぱ君が、もてるわけないでしょうが」
「そんな言い方」

 顔を上げた里美は代わりに人差し指で彼の胸をつつく。

「たくましくないし、背丈だって私とどっこいどっこい。お金だってある? バイトしてないもんね。まさか顔とか言わないよね? 君なんてふつーだよ」

 そしてまた胸に沈む。

「私ぐらいだよ。君のこと、見返り無しで好きになる子なんてさ」
「里美さんだって、俺のこと使ったじゃないか」
「んーん、あれは使ったうちに入らないの」
「どうしてさ」
「そう決めたから」
「ずるい」
「んーん。ずるくないの」
「どうしてさ?」
「そう決めたから」
「そんな」
「もういいじゃん。キスしてよ。ねえ、この前みたいにさ」

 一方的にまくし立て、目をつぶり、唇を差し出す彼女に、紀夫も目を閉じて前にかがむ。

「ん、んぅちゅ……」
「はぅ、んちゅ、ちゅる……」

 この前のキスみたい。
 そんな約束は彼女の方から破ってきた。

「んはぅあ、はむぅ、んちゅちゅ、ちゅうぅ……」

 互いに舌をむさぼりあい、隙有らばねっとりとした気持ちを交換し、鼻の頭をこすりつけあう。

「んふ、ん、あ、ずる、い! んちゅ」

 経験の乏しい里美は果敢に挑むも返され、彼を飲み下していくばかり。そして啜られ、蹂躙されていく。

「んじゅるる、ちゅ、もう、私にもぉ、んぅ、させて」

 首筋に回した手で彼の後頭部をなでる。
 薄めをあける紀夫に首を傾げてゆったりとした視線を投げる。

「やだ、だめだ。里美さんを、離したくないから、逃がさないんだ!」

 いったん唇を離した彼はおでこを合わせてからまた目をつぶる。

「ん、んぅ、もう、紀夫のイジワル」
「里美さんこそ。意地張らないで、俺と……」

 その先はいえない。キスで誤魔化して、彼女と一緒に飲み込んで、そしてころあいを見て約束させたい。

「んぅ、はぁはぁ……。もうだめ、キスだめ。ね、次のしてよ。どうするの? 教えてよ。紀夫……」

 教えるのはいつものこと。文系から理系全般、体育以外はなんでも頼りになるクラスの秀才。
 そして短期集中で学んだ保健の授業もしばし。

「いいの? いくよ。絶対に、しちゃうからね」
「バカ、途中でやめたら嫌いになるからね」

 まっすぐな瞳に対して小ばかにしたような笑い顔。
 それが彼をいきり立たせ、目に力を込めさせた。

「はぁ、はぁつ!」

 抱きしめながら彼女を杉の木に押し寄せる。彼の両手が幹に触れたあと、彼女はゆっくりと身体を杉にもたれさせ、右足を裾から出し、うち腿を見せ付けるように、それでいて下着は見せないぎりぎりの位置でとめる。

「怖いな。今の君」

 絵前でひざまずく彼の頭頂部を撫でながらため息混じりに一言。

「俺だってオトコだ。当然だよ」

 胸に顔をうずめ、かわいらしいフリルのついた薄いピンクのブラに噛み付く。
 彼女の言葉通りフロントホック。なんとかして口ではずしにかかるも金属の味は不快。そして頬を挟むしっとりとした感触と柔らかな弾力がそれを阻む。

「昔の僕、僕って言ってる君のほうがいいな」

 耐えられず、右の乳房にキス。いつのまにここまで育ったのか、以前にみた別の誰かと比べて遜色が無い。

「んぅ、エッチ」
「いつまでも弱気じゃいられないさ。俺だってほしいものがあるし、見つかったんだ。でもそれは……」

 今こうして手に入れているはずなのに、いくつかのほころびが穴をなしてそれを陥れる。

 右手が挑み、ブラをはずす。ぱっと開いた胸元からは育ち盛りにおっぱいがこぼれ、紀夫の口腔内によだれをあふれさせる。

「里美さんのおっぱい、乳首、とんがってる」
「ほんとだ、なんでだろうね?」
「調べてみるね」
「うん、やさしくね……! うぅっ!」

 ぷりっとした乳首は色素が薄いらしく、きれいな桃色をなしている。そこを生暖かい、ぬるぬるしてざらざらした舌が撫でた。

「あん、いぅ、うくっ!」

 普段からさわりなれていないのか、彼女は沸き起こる快感に身もだえ、両脇を閉め、なのに乳房を差し出すように胸をはる。

「里美さん、感じてる?」
「うん、紀夫のせいだよ。酷い、奴だね、君ってさ」

 乳房を下から押し上げるように揉み、乳首を指でつまみ、転がし、たまに周りだけさすってじらす。

「君、ほんとうに、女の子のこと、扱えるんだね」
「そんなにいい?」
「わかんない、初めてだし、でも、なんか、すごく冷静なの」
「そう? すごく興奮してるけどな」
「んーん、なんか違うの。そういうんじゃなくて、君が、なんか、もっと」
「わかんないよ!」

 内股を強引に開けさせ、もう一歩彼女に踏み込む。
 もうすでに股間はパンパン。ゆるいはずのジーンズが痛いぐらい。

「ねえ、俺の、触ってみて、里美さんのに触っていい?」

 あごの辺りにキスをしながら彼女の手を股間に誘う。

「うん。いいよ。君のに触れてみたい」

 のど元にキスをしながら、吸い付き、痕をつけつつジーンズを脱ぐ紀夫。ボクサーパンツによるテントは頂点が雨に濡れているらしく、それが重力に従って線を引く。

「君の、もしかして、んぅ? え、だって……」

 導かれた彼女は戸惑ったように声を出し、鎖骨の辺りに吸い付く彼をあごでつつく。

「何? どうかした?」
「ん、だって、男の子ってこんなの大きくなるの? すごく怖いかも」
「平気だよ。大丈夫」
「ん、そうだね、何いまさら怖気づいてるんだろ。変な私」

 胸元に唾液の筋を作る彼を抱きしめ、背もたれとなる杉に寄りかかる里美。

 一度ため息をついて、そして彼を突き放した。

「ねえ、最初に戻ろうよ。私も君もさ」

 負けじとつかみよる紀夫を里美は拒否しない。

「そんなの、やだよ」

 そしてまたキスを受け入れる。

「そしたら、多分、素直に君を受け入れられるかも」
「俺は、自信がないよ」
「大丈夫だよ。君は私を助けてくれたもの」
「肝心なところではへまをしたけど」
「何かあったの?」
「ちょっと、ね」
「大丈夫だった?」
「なんでそんな心配するのさ。俺は平気だよ。だからここにいる。昔の自分じゃないんだ」
「だって、私の知ってる君はそんなに強くないし」

 キスの雨がやみ、代わりに深い深呼吸。テントの支柱も撫でられるたびに弱くなる。

「里美さん、俺、俺は、だって……、僕は、君の事、そんなに知らなくて、でも、かっこよくて、だから、いつの間にか、君に張り合ってたのかもしれないよ。だけど、やっぱり、君との距離、怖くなって、逃げて、だから、肝心なときに、何もできない。僕は、今日まで、何も進歩してないのかな」

 鼻声になりながらたどたどしく話し出す紀夫。

「そんなこと無いよ。ただ、君も背伸びしすぎ。だってさ、私たち、まだ十六じゃない。無理だよ。そんなにいっぱい背負ったりするの」
「だって、僕は君に頼られて、君を守ってあげたくて、力になれたら、少しは変われるかもって、だから、けど、やっぱり、それができなくて」
「君は私のこと支えてくれてたよ。気持ちの上ですごく楽になったし、もちろん、嫉妬もさせてもらったよ。けど、そういうの、全部大切な思い出なの。きれいなまましまっておきたい、だから、私……」

 はだけた胸元に顔をうずめ、鼻水交じりに嗚咽を漏らす紀夫。その後頭部に落ちるしずく。二人は愛し合うことなど忘れ、ただ情で馴れ合った。

続く

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