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跪かせタイッ!?_05

調査

 タオルの山を抱えて歩く女子部のマネージャー。
 似合わないスポーツ刈りのせいで、首筋の白さが笑いを誘う。

「おーい、島本―、こっちも頼むわ~」
 とりあえず当たり障りのないことから始めていくべきと、普段から溜まっていたタオルを持ち、彼に頼むことにする。

「すげー量、運ぶの手伝うわ」
「あそう? 悪いね」

 と思ったら、彼の方がたくさん抱えており、逆に持つことになる。

「ねえ、最近どうかな?」

 唐突に振られる話に思わず抱えていたタオルを落っことしそうになる稔。

「最近? いや、別に……つうか、まだ俺らも一ヶ月そこそこだし、どうってことばかりじゃないかな?」

 その一ヶ月そこそこで部の一大事を育て上げている自分が情けない。とりあえず、愛想笑いでごまかすことにする。

「そっか。そだね」
「あ、そういえば何で島本は女子部なんだ?」
「え? それは、その……香山さんに頼まれて……、人手が足りないからってさ、ほら、先生、あんまり運動詳しくないみたいだし」

 ウソをついたところでばれてしまう。それならいっそ真相の半分を話すことにする。

「うん、まあ、あの人はちょっとずれてるからな……。んでも、羨ましいな。なんつうか、女子に囲まれてさ……」
「でも、教室じゃ皆そうでしょ?」
「あ、そっか。それもそうだな。ははは」

 背が高くがっしりした体躯。特に汗臭そうというほどでも無く、目鼻も控え目な好青年タイプ。少なくとも自分より女子からの評価が高そうな彼が、どうして自慰に耽るのだろうか? 同じ男として抑えられない気持ちはわからないでもないが、彼ぐらいのスペックを持つのなら相手にも不自由しないのではないだろうか?

「ねえ、市川は彼女いないの?」

 彼女にしたい子なら一人。どうも両想いのはずなのだが、どちらともそれを口にすることができずにいるのがもどかしい。

「え? なんだよ急に。まさか、お前、俺のこと?」

 もしそうだったら一大事。元女子高の相模原だけに、脳内は女子高生なのかもしれない。

「な、違うよ。僕はそんな趣味ないよ。ただ、気になって……」
「う~ん、彼女っていうか、幼馴染と頭の上がらない人ならな……」

 というよりは、最近できた頭の上がらない人。いったい彼女は何を考えてこいつをさぐれというのだろうか? そもそも、彼女は彼らのした行為について、どう見ているのか? 被害者の一人のはずなのに。

「ふーん、そうなんだ」
「そういう島本は?」

 そう。これが聞きたい。もし彼が陸上部の女子の一人に恋をしているというのであれば、それで証明終了。ついでに調査も終了だろう。

「いや、僕は居ないよ。っていうか、そういうのまだわからないよ」
「そうか? てっきり香山とそういう関係なのかと思ってたけど……」

 紅葉の話では、彼は香山里美の金魚のフン。おそらくは……。

「あのさ、市川は香山さんのこと、どう思ってる?」

 ――もしかして、俺がアイツに気があるとか思ってるわけ? いやいや、それはない。あいつみたいな気の強い奴はごめんこうむるわ。つか、俺には優がいるしな。

「香山? うーん、そうだな……」

 ――ただ、アイツには知られてるしな。なんでアイツ、何も言わないんだろ。マジでこえーよ。いつ爆発するかわからねーし。

「困った……かな?」

 口元がゆがむのがわかる。たとえ、身から出たさびであろうとも。

続く

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