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逃げ出しタイッ……。_2

悲劇

 部員のほとんどが帰ったあと、雅美は一人部室に戻る。
 「お願い」というのがどのようなものなのかは不明だが、約束は前払いされている。
 もちろん、反故にしてもよいのだが、昇に借りをつくるようで気持ちが悪い。だから背に腹は変えられぬと、気持ちを飲んで部室のドアを叩く。


「失礼します」
「おう、入れよ」

 自分の部屋でもないのにそれらしく振舞うのは、ほとんどの部員が彼に対してなにも言えないところがあるから。もちろん後藤は別だが。

「先輩、来週はありがとうございました。で、お願いって何ですか?」

 例によって例のごとく、形式ばった答え方。それでも昇は気にしていないのか、不敵に笑うと椅子を出す。
 雅美は長居をしたくなかったのだが、座らないのも感じ悪いと腰を下ろす。

「ん、そうだな」

 今度は昇が立ち上がり、彼女の背後に回り、後ろ足でドアを蹴飛ばした。
 ドアはバタンッと大きな音を立ててしまる。それこそドアが壊れるぐらいの勢いで。

「きゃっ!」

 あまりの物音に悲鳴を上げる雅美。恐る恐る後ろを振り返ると、ニヤついた顔が一つ。
 退路がふさがれた。
 なぜかそう思った。
 窓はあるが、重いそれを開く暇もなく、数歩の距離まである。おそらく、彼は彼女を逃すへまはしないだろう。

 つまり、二人きり。

「なんですか? 先輩、人を呼びますよ?」
「誰がくるの?」
「後藤先生が来ます」

 見た目はバリバリの体育会系なのに世界史の教師の後藤。空手、柔道、剣道の有段者にして合気もたしなむ格闘家。言葉より拳が先という噂のある彼は、入学式のときにブロックを素手で試し割りし「君たちにはこのようなことをしません」とのたまった。
 だが、普段は頼りになるよい先生。
 たびたび授業を脱線しては歴史のトリビアを披露してくれたりで、半分の生徒は興味津々、もう半分はぐっすりお休み。トータルでみると人気はあるほう。
 当然雅美も彼だからこそ踏みとどまったわけで、それなりの信頼をおいていた。

「こねーよ、アイツ今ごろは空手部行ってるし。つかさ……」

 肩をこわばらせる雅美の首筋に、昇の手が触れる。

「ひぃ!」

 乾いた手で触れられる感覚にびくりと飛び跳ねる雅美。

「怯えてるの? かわいいね」

 ねちゃりと舌なめずりの音が一回聞こえた。
 まだ残暑の厳しいというのに、背筋に走る悪寒とうなじを伝う脂汗。

「雅美ちゃんもサッカー部の応援でしょ? 傷つくなあ」

 後藤にしめられてからはマネージャーと呼んでいたはずの昇が、今は下の名前を呼んでいる。

 ――やめてよ! 気持ち悪い。いったいなんなのよ!

「先輩、もういいですよね? 私、いきますね」
「ちょ、それはない。ないない。つか、俺のお願いまだじゃん」
「なんなんですか、早く言ってくださいよ」

 あまりの嫌悪感に普段の口ぶりも忘れてキンキン声でわめく雅美。
 それにむっとしたのか昇は険しい表情になり、乱暴に彼女の制服を掴む。

「おい! お前、調子に乗るのもいい加減にしろよ! 俺がその気なればお前のことヤルぐらい平気なんだからな! それとも殴られたいか? ああっ!?」

 すごむ彼の荒い鼻息が、彼女の顔面に吹きかけられる。

「……ご、ごめんなさい」

 昇ならやりかねないと感じた雅美は恐怖感に負け、表面上、おとなしくなる。

「へへ、わかればいいんだよ。別に俺も無理やりしたいわけじゃないんだからな」

 途端に口元をほころばせる昇に一息つく雅美。ただ、彼の目的が自分にあるのは必至であり、そしてそれを拒める算段も無い。

「あの、先輩、私……」
「昇ってよんでよ、雅美ちゃん」
「え、でも……」
「でもじゃねー!!」

 またも吼える昇に萎縮する雅美。

「の、昇、私、何をすればいいんでしょうか?」

 たどたどしい敬語と震える声に昇は上機嫌。
 そしておもむろに立ち上がると、ズボンを脱ぐ。

「やっ!」

 ズボンと一緒に脱いだらしいトランクス。そしてぶらぶらとゆれるそれが、むくむくと立ち上がり、天井を目指していく。

「せ、昇、そんなのしまってくださいよ」

 ほとんど泣きそうな声で言う彼女に、昇は嗜虐心が刺激されたのかさらに息を荒げる。

「ちょっとさ、オナニー手伝ってよ」

 椅子から滑り落ち、腰が抜けている雅美にすりより、勃起した陰茎を彼女の鼻の前にまで持っていく。

「い、嫌です。こんな、酷いこと、しないでください」

 すでに雅美の目は真っ赤になり、ぽろぽろとこぼれ始めている。

「いいじゃん。つか、どこでもやってるよ。性欲処理もマネージャーに仕事だぜ?」
「そんなことありません」
「いやあるって、だって聞いたぜ? 野球部だってサッカー部だってさ、ほら、ギャル系の子いるじゃん。あいつらさ、なんでマネージャーの仕事してないか知ってる?」
「知りませんよ、そんなこと」

 確かにそんな子もいた気がする。ほとんどの希望者が落とされたはずなのに、いつの間にか市民権を得ている派手な女子が数人。

「あいつらみんな部員のちんぽしごいてるからだよ」

「うそ!」

 悲鳴に似た雅美の声に、今度は昇が驚く番。しかし、彼はそれを抵抗と感じたらしく、今度は容赦なく彼女の髪をつかんで言う。

「うるせーよ。おまえなあ、ほんと痛い目見ないとわかんないわけ? いいか? 俺はお前にやらせろっていってんじゃねーよ、ただ、オナニー手伝えって言ってるだけ、わかる? 他の部と比べればずっと楽だぜ?」

「い、痛いです、痛いです、わかりました。もうしません。逆らいません。お願いです、離してください、許してください! 離して!」

 髪を引っ張られる不自由を強いられる痛みに耐えかねた雅美は、顔を真っ赤にして謝罪の言葉を繰り返す。

「なら言うこと聞くか?」
「わかりました。昇さん」

 髪を引っ張る力が弱くなったところでこくりと頷く。

「よしよし、そうこなくっちゃな。ほら、しごいて」

 崩れ落ちた彼女の手を引き、自らのそれにあてがう。彼女の手がそれを握り締めるのを感じたあと、前後に動かすように導く。

「んぅ、うん、いいぞ、あー、ぞくぞくしてくるわぁ」

 熱くなった肉棒はどくどくと脈打ち、雅美の手に振動を返す。
 その醜いモノの皮は伸びやすく、これでもかというぐらいひっぱっても難なく伸縮し、一方で先っぽのほうは張り詰めた風船のようになり、てかてかと黒光りしている。

 ――なんなの、これ、男の人って、こんな痛そうなことして気持ちいいの?

 休み時間になれば女子同士でその手の話をする。
 当然ながら雅美も男子の一人での行為ぐらいは知っているわけだが、撫でる程度だと解釈していた。
 もちろん彼女とて自慰の経験ぐらいある。ただ、彼女のオナニーの回数など月に二度三度あるかないか。俗に言う危険日の近くになると気持ちが昂ぶるらしく、妄想の中では隆一の子を何度となく孕んできた。

 運動部に所属しているとはいえ、自分はただのマネージャー。握力もそれほどないのだが、それでも必至に握り締めている。

「ん、もっと強くしてもいいぞ」

 なのに、目の前の先輩はそれを受け入れ、そのうえより強い刺激を求めている。

 ――もう限界だよ。これ以上強くなんてできないし。

「んっ!」

 えいと気合を入れて握り締めた右手がすべり、てかてかした亀頭に触れる。その途端、昇は眉間に皺を寄せて息を詰まらせるようにうめく。

「ご、ごめんなさい」

 また暴力を振るわれる。

 そう思った雅美は反射的に手を離し、頭をかばうようにする。
 昇は何も言わずに彼女の手をとると、今度は亀頭に手のひらを押し付ける。

「きゃっ」

 ねちゃりとした感触。先ほどまでは汗ばむ程度だったそれが確かな水、粘り気のあるものに変わっていた。

「もっとしてくれよ。あー、我慢汁出てきたし」
「我慢汁?」

 聞いたことのない単語に焦る雅美。
 自分は何か相手に我慢させるような行為を強いたのだろうか?
 もしそうならおそらくは暴力を振るわれる。

「先輩、ごめんなさい、痛いことしませんから、許してください」

 頬を伝う涙がスカートに沈む。もうどうしてよいかわからず、ただ震えるばかりの雅美は怯えた様子で目の前の男の機嫌を伺うばかり。

「いいから、さ、ほら、もっとしごいて」
「は、はい」

 これ以上機嫌を損ねまいと従順になる雅美。
 さきっぽから出てくる妙な液体を嫌がりつつも、そのぬめりを利用して扱く速度を上げる。

「ん、はぁ、いい、いいよ。雅美ちゃん、上手。あ、あぁ、いいわぁ」
「ほんとですか……」

 昇は満足に向かっている。これでようやく開放される。
 が、

 ――え、待ってよ。男の人のオナニーって射精……。

 このまま昇が快楽を上り続ければいつかはそれにいたる。
 今自分は彼のそれを目の前にしているわけだが、もし彼が絶頂を迎えたら?

 顔めがけてほとばしる男の汁。
 大嫌いな男のそれを顔にかけられて平気なのだろうか?

 ――嫌よ、そんなの!

「ね、先輩、もういいですよね? もう気持ちいいですよね?」

 なんとかして射精されることだけは避けたい雅美は、無駄と知りつつも望みをかける。

「だめだ。最後までやれ」

 上から響く命令口調。

「は、い」

 胸にこみ上げるなにかが言葉を遮る。それでも従わざるを得ないのは、先ほど与えられた痛みのせい。

「んぅ、あ、あ、あ、あぁ……」

 昇の呼吸のピッチが速くなり、亀頭は何度も膨張しては収まるを繰り返す。

「せ、先輩」
「もういい、いったんやめろ」

 おそらく射精寸前という状況で突然の解放。
 目の前でびくびくしている陰茎はだらだらと滴るものを吐き出し、それはたまにスカートへと落ちる。

 ――なにこれ、なんか臭い。やだ、染みになっちゃう。

 スカートの上でてかてかと光るそれを見て嘆く雅美だが、またも髪を引っ張られる。

「痛い痛い痛い、やめてください。先輩、何でこんなひどいこと!」
「黙れ! 目をつぶって口を大きくあけろ」
「何するつもりですか!」
「いいから!!」

 睨み付けたくても竦む気持ちがそれをさせない。かといって喚いたところで誰も来ない。

 だから……。

「そうそう、聞き分けがいいほうがかわいいよ」

 口を大きくあけて、目をつぶる。

「そんじゃ、入れるよ~」

 上機嫌な昇の声と、それに続くアンモニアくさくて熱いもの。

「ん、んぐぅ!? あぅ、んぅ」

 口腔内に乱暴に侵入してきたもの、それは……。

「ああ、いいわ、あったけえ。雅美ちゃんの口んなか、最高だわ」

 男の逸物。

「や、んぐ、あくぅ、はっはっはっんちゅぷゅ」

 息をしようとするも混乱状態にある彼女は冷静に口を動かせない。
 無意味に動く舌は男勃起したものの表面を撫で、ぬるぬるしたものを奥へと呼び込んでしまう。

「んごくっ!」

 雅美の喉が鳴る。
 苦しさに耐えかねた彼女は、反射的に唾液と男の我慢するものを飲み込んでいしまった。

「うわぁ、嬉しいなあ。雅美ちゃん俺の我慢汁飲んでくれるんだ。すげー、淫乱だね。もしかしてやりまくりのフェラ好きとか?」
「んーんぅ、んーぅ」

 かぶりを振るもがっちりと髪をつかまれており、吐き出すこともできない。

「ほらほら、俺がんばって出しちゃうからさ、全部飲んでよ」

 薄目を開ければ前には男のわさわさした陰毛。意識すると嫌になるので、もう一度目をつぶる。

「だめだめ、もう目を開けろ。んで、俺を見ろ!」

 髪から伝わる力に怯えた雅美は言われるままに目を開け、男を見上げる。

「うわ、その表情いいわ。なんつうか奉仕するってのがいいね。マネージャーの鑑だわ」

 撫でるように髪を梳く昇。その表情は愉悦と快楽の混じるだらしないもの。

「んぅ、ふぅ、はぁああ、いいわ。うん、もう、出そう。やべ、出るわ、全部口で受けてよ、あ、あ、あ、いく、いくいくいく、いっくぅー……」
「!?」

 昇がいきなり腰を前後させたかと思うと、雅美の中の逸物はぴーんとなり、そして数瞬待ったあと、勢い良く何かを吐き出した。

「うぐぅ!?」

 喉の奥めがけて勢いよく出されたものに戸惑う雅美。どろりとしたそれが口腔内に溢れかえり、その一部は唾液と一緒に反射的に飲み込んでしまう。

「うげぇ、ぐぇぐぇ、えぐっ……」

 鼻にくる青臭いにおいに咽び、まだ残るものを懸命に吐き出す。

「げ、ぺっ、ぺっぺ、ちゅぅ、っぺ……」

 しかし、男はそれを許さず、彼女の髪を引っ張り、まだ射精を続けている亀頭を彼女の頬、鼻先にぐりぐりと押し付ける。

「ん、んぅ、いや、やめて、やめてください……」
「うわぁ、エロいわぁ、まじやべーくらいにエロい」

 もはや抵抗することもできない雅美は顔中を勃起したものに蹂躙され、精液を塗りたくられていた。
 もう枯れ果てたのか、涙もそれを洗い流そうとはしてくれなかった。

**

「ふぅ、まじで良かったわ。ありがとね、雅美ちゃん。んじゃま、来週の日曜日は彼氏と楽しんできなよ。んじゃな」

 ジャージを穿き直すと昇は彼女のほうを見ることなく部室を出る。
 残された雅美はなぜか冷静になり、すくりと立ち上がると部屋の隅にある雑巾で行為の痕跡を消しにかかる。
 自分の顔をぬぐい、床をふく。
 精子が伸びていく様に腹をたてながら、力いっぱい床を拭く。

 何度も、何度も。

 それをしたところで時間は巻き戻るわけでも、消し去ることもできないというのに、何度も磨く。

 そして、涙。
 こぼれる涙でさらに拭く。

 もうあと、二、三度。
 これ以上はもう身体が動きそうにないけれど。

続く

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