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逃げ出しタイッ……。_9

殉教者のように

「へえ、ここが雅美ちゃんの部屋かぁ……、なんか良い臭いするわ。とてもザーメン好きな子の部屋とは思えないな」

 プライベートで女の部屋に入ったことなど皆無であろう昇は、ここぞとばかりに鼻をひくひくさせている。
「あそこはザーメン臭いのにな」

 いやらしく哂う悟は机の上をしげしげと見つめ、勝手に引き出しを開ける。

「ちょっと、やめなさいよ……」

 最近の陵辱に慣らされ、抵抗する気持ちも薄くなっている雅美。もともと引き出しにはたいしたものなどないのだし……というように。

「なんだよ、つまんねーの。なんか日記でもあればよかったのな」
「あれか? セフレ日記とかさ」
「今日は先輩のちんぽをしゃぶって精子をごっくんしました。おいしかったですとかな」

 勝手をまくし立てる二人はその後も部屋を物色していた。

 ――あーあ、もうどこにも逃げ場はないんだ。

 部活をさぼろうと学校を仮病で休もうと、おそらくこの二人はやってくるだろう。
 陵辱の様子を納めたムービー、画像ファイルがある限り、逃げたところで意味もない。しかも、この鬼畜たちは妹の智美にそれを見せようとする。
 智美とはケンカもするけれど、根っこのあたりは仲のよい姉妹。
 もしあの悲惨な現実が妹に知られたら?
 彼女はとても優しい子。きっと自分のことのように泣き、悲嘆にくれるだろう。
 それは避けたい。
 智美は今受験の大事なとき。
 だから、知られるわけにはいかない。

 ――大丈夫だよ。お姉ちゃん、我慢するから、だから、勉強がんばってね。

 隣の部屋では流行の音楽が流れている。
 智美は勉強をするとき、必ず何か音楽を聴き、定時になったらラジオを聴く癖がある。
 だから、少しぐらいは平気。

 どさっとベッドに仰向けになり、顔、目の辺りで腕を交差する。

「あれ? どうしたの雅美ちゃん」
「……ればいいでしょ……」

 小声でつぶやく雅美。

「なに? きこえなーい」
「すればいいじゃない。それが目的なんでしょ?」
「へー、わかってるじゃん」

 満足気に笑い声のあと、ジャージを脱ぐ音が二回聞こえた。

続く

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