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おはよう、けどおやすみ_04

 もぞもぞとうごめく布団。
 そのうちに右手が枕もとの本棚を探り、掌に収まる程度の紙の箱を掴む。

「……ん、やだぁ……なんでそんなのもってるの……」
「いざっていうときになかったら大変だろ?」
「いざってどんなとき?」
「こういうとき!」

 布団の山が大きく動いたとおもうと、荒れた海のように波うちだす。

「やぁん! えっちぃ……若葉はまだぁ……」
「なぁ……わかばぁ……」

 小波が激しく動くも、静かにゆっくりとそれに多い被る大波に飲まれ、布団の海は静かになる。

「……ん、だって……ちゅ……はぅ……」
「なんだよ……、だってって? それに、若葉がきたせいだぞ、これ。どうするのさ……」

 大波に潜む未知の生物は硬くなっており、小波の柔らかな膝の間に挟まれる。

「なんでもう脱いでるの? しんじらんないよ……」
「そういう若葉も……するするする~」

 波の間から若草色のウィンターセーターが吐き出され、続いてベージュのシックなプリーツスカートが続く。

「やだ、ちょっと……ずぅるぅいぃ……」
「そうか? なら、俺も脱ぐから公平だな……」

 ついで濃紺のチェックの寝巻きの上下。さらに黒のボクサーパンツ。

「な、それってば脱ぎすぎ。っていうか、不公平だってばぁ……」
「そうだな……若葉も……」

 小波がはじかれたように布団から顔を出し、右手をわきわきとするが、それを追いかけてきた大波の手が触れ、指がひとつひとつ絡み、徐々に穏やかな水面となると、「ちゅぅ」と音がした。

 しばらくの間、波ひとつない穏やかな時間が過ぎる。

~~

 布団の中でキスをした。
 メリットは顔を見られないこと。
 デメリットはどんな顔をしているか見られないこと。

 自分はきっとまじめ一色。若葉ならおそらく泣いている。
 正直、強引過ぎたという気持ちがある。
 ただし、後悔はない。
 いつか若葉とはこうなる関係にあったのだ。
 今日をその日にする段取りもないが、常に準備はしていた。
 八百円のそれは厚さ0.02ミリ。
 ほぼないに等しい隔たりも、愛しい人だと我慢できそうにない。

「若葉……俺……、若葉と……」
「ん? なに?」
「いや、ごめん」
「あー、こんなことしといていまさら謝るんだ。ありえないよぉ」
「違うって、そうじゃなくって……ただ」

 厚みのない彼女の胸元に頬を摺り寄せる。
 ブラは無い。そもそも必要がない。本当は大きいほうが好きだが、若葉に代えられる女性も考えられず、そしてなによりも彼女のやけに早い鼓動を聞くのが嬉しかった。

「若葉、どきどきしてる」
「あたりまえだよぉ、若葉、こんなえっちなことされるの初めてなんだからぁ……」
「そっか」

 康平は安心したように彼女の胸元に頬磨りをし、ぷくっとたった乳首を唇に含む。

「ん、や、なんでそんなえっちなことするの?」
「いや?」
「いやって言ったら止めてくれる?」

続く

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