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小春十三の短篇_1_6

「ああ、バカじゃ。マオバカじゃ……」

 そういってキス。鼻が擦れ合い、油が絡み合う。口腔内を満たす唾液はその質を粘着質なものと変え、蜂蜜よりも水あめよりも甘く、二人の唇と脳裏に絡みつく。

 寛司を意識したのはいつの頃からだろう。

 気付いたらいつも一緒にいて、常に自分のことを肯定してくれた。
 今度の大学のことも、マオの父にとうとうと世の中の移り変わりを説いてくれた。正則のこともあり、父は重い腰を一センチほど動かすことが出来た気がする。

 学業の合間を縫って作ってくれたおコメとおにぎり。彼の愛情が甘ったるく、いくら塩を混ぜても頬が垂れてしまう。

 そんな彼だから、期待したのだった。

「ねぇ、私のバック……とって」
「なんでじゃ?」
「バカ、ゴ・ム……ね?」

 マオはオムツの隣においておいたデイバックを取ろうと身を翻す。どうせ脱がねばならないと、上着を脱ぎ捨て、汗で湿った髪をうるさそうにかき上げる。

「バカはお前じゃ……」
「え?」

 バッグを弄る彼女の背に寛司の肌が触れる。するとパンツが脱がされ、骨ばった肩甲骨に唇をあてがわれる。

「あん……だ……め」

 甘い誘惑に負けそうになるが、彼女はゴムを探そうとする。

「あせらないで……私、逃げないから……」

 母親の鞄から見つけた薄紫の包み。一つくらいはファッションとして持つことにしていたが、今日こそは……。

「都会に逃げられる……」
「え?」

 乳房を包む手が険しく動く。

「逃がしたくない」

 爪が食い込むのに痛くない。

「なんで? 今なんて……え? どういう事……」

 ただ、冷静な思考は突然の反対に困惑する。

「俺、マオと離れたくないんじゃ……」

 かちゃかちゃと音がすると、部屋の隅に彼のジーンズが投げ捨てられる。すでに先っぽから我慢汁が出ているらしく、彼女の臀部を冷たく濡らす。

「私だって同じだよ……でも、つけようよ……ね?」

 彼女は包みを彼にわたす。しかし、

「そんなもん、いらん!」

 開いたままの縁側に投げ捨てられる包み。

「ちょっと、寛司……」
「お前のこと、孕ませるわ」
「そんな!」
「子供、可愛いじゃろ?」
「そうだけど、でもでも、だってぇ……あ、あ、あん……んく!」

 濡れそぼった秘裂にあてがわれる亀頭は、何度か陰唇ですべるも、彼の強い意思によって想いを遂げる。
 彼女の身中にみりみりと音が走った。まるで身体が股から裂かれていく鈍痛。それは次第に激しくなり、そして……裂けた。

「あ、ああん、痛いよ、痛い! やだ、寛司の、ナマで、あ、ダメ、子供、だめだよ、妊娠しちゃうよ!」

 うなじを押さえる手が力を持ち、ねじ伏せる。

「はあはあ、我慢しろ、俺、お前のこと……マオのこと、だから」

 けれどお尻はたかだかと上げられ、そしてねじ込まれる。

「好きだよ、あたし、寛司のこと、愛してるもん! あ……や、嘘、だめ……」
「子供、俺の子供……マオと俺の……」
「あ、あいいい……いぃ……っ! だ、って、寛司……応援……して……くれ……ひゃん……いやぁ……」

 股間から沸き起こる痛みは絶叫を上げたくなるほど。なのに、それを徐々に浸蝕する気持ち。
 かすかだが、それでも着実に彼女の痛感神経をあやし、眠らせる。

続く

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