FC2ブログ

目次一覧はこちら

僕らの関係 誰かの代わり

誰かの代わり

 近くのコンビニでコンドームを買ったとしても、それは普通のこと。例えば、これから行為に及ぶ男女がいたとして、セーフティセックスはセックスを楽しむ上で重要なことであり、恥ずかしがるほうがおかしい。それが男一人、女二人であったとしても。
 ただ、幸太は別の理由で恥ずかしさを感じていた。
 コンドームを買いに行くに当たって、幸太は自販機での購入を望んだ。しかし、自販機だと劣化しているものが混ざっていることもあると、美雪が反対した。
 三人で行く必要はないと主張する幸太だが、他にも買い物をしたいと言い訳される。
 それでも渋る幸太に、二人はある提案をした。
「ねえ、恥ずかしいよ……」
「いいじゃん、似合ってるよ」
「だって、恵……」
 それはよく使うコンビニの店員に彼とばれないよう、変装すること。
 恵は幸太の服を借り、帽子を目深に被る。代わりに幸太は恵の大きめの制服を着せられた。
 メイクは母親のものを拝借し、薄っすらと見えていた髭のあともしっかり隠す。普段は化粧気の無い恵は手際よく彼を変身させると、仕上げに唇の光沢を出そうと紅を取り出す。
 赤紫のルージュは恵のイメージに合わない。聞いてみると、「私がするんじゃないんだ」と笑っていた。
 鏡の前にはぶかぶかの制服を着た可愛らしい相模原の女子がいた。
 美雪が「指で袖を掴んで、人差し指を咥えて」とうるさいので、ポーズをしてみせる。
 案の定「かわいいー」の嵐だったが、恵は無言のままだった。おそらくあきれられたのだろうと、幸太は軽く自己嫌悪に陥った。
 慣れないスカートは太腿の辺りがスースーして具合が悪い。肌寒い今日この頃、何故こんなにも利便性の無い恰好を強いられるのか、世の女生徒に同情したくなる。恵はスパッツを貸そうかといってくれたが、さすがにそれはまずいと断ったが、今になってやせ我慢を後悔した。
「ね、これよくない? いちご味だって」
 にんじんにゴムを被せた雌ウサギが雄に寄り添う恰好の箱をみると、子供が間違ってほしがったりしそうだなと思いつつ、そのアイデアに素直に感心してしまう。
「ダメですよ、先輩。そういうのは破けやすいから、ちゃんとしたのを選ばないと」
 恵が選ぶのは厚さ〇・〇五ミリとある重厚なパッケージのもの。確かに破れにくそうなイメージだが、〇・〇二ミリ遠ざかることが寂しくもある。
「やーん、恵の趣味って可愛くないわー」
「まったくこの人は……、そんなこといってると、コウと可愛い赤ちゃん作ることになりますよ?」
「えー、それは困るかも……しょうがないか。幸太君、買いに行こう」
 わざわざ手を引いてレジに向かう美雪だが、商品はグレーの箱だけ。買い物もしたいからといったのは嘘なのかと思いきや、恵はカゴを片手にアルコールとつまみ棚を物色中。
「ねえ、ユッキー、恵を待ってからでも……」
「ダメだよ。恵はお酒選んでるし、私達制服だよ? 止められちゃうじゃない」
「コンドームはいいの?」
「いいの。だって、性教育の一環じゃない?」
 その理屈だと美雪にとっては、アルコールも社会勉強の一環なのかもしれない。
 レジに重厚なグレーな箱を出すと、店員は目を合わせずにバーコードを読み取り、値段を告げる。わざわざ紙袋を取り出す店員に、美雪は待ったをかける。
「あ、袋は要りません。すぐ使いますし。この子が……」
「な、何を言い出すのさユッキー!」
 醒めかけた酔いが一気にぶり返し、顔が真っ赤になる。しかし、美雪は意に返すことなく、店員にお札をわたすと、またも何かを言い始める。
「この子可愛いですよね? 今日が初エッチなんですよ。ほら、アソコでお酒選んでる大学生の彼、あの人とするために買うんだよね?」
「やめてよ、ユッキー……」
 店員は苦笑いながらも「がんばってね」と言ってくれる。夜にコンビニに行くことが稀な幸太だが、彼はいい人だと思いつつも、この時間には来ないよう、心に誓うのであった。


「もう、幸太君、ゴメンってば……。機嫌直してよ」
 コンビニでの出来事にすっかりへそを曲げた幸太はまるで恵の恋人のようにその腕に寄り添い、美雪と距離を取る。
「ダメダメ、コウはこうなるとエッチするまで機嫌直さないから」
 恵は彼の頭をよしよしと撫でながら、彼の腰に手を回す。
「じゃあ、丁度いいね」
「ふんだ、そのゴムは恵と使うんでしょ? ユッキーなんか知らないもん」
「あー、そんなこと言っていいのかな?」
「だって、恵は僕の襲わないでしょ?」
「いや、襲うかも」
「だって、好きな人いるんじゃないの?」
「うん。いるよ。幸太も好きだけど、他にいる」
 遠くをみる恵はどこか寂しげで、凛々しかった。もともと中性的な顔立ちの彼女が男物の服を着ていると、クールを売り物にするアイドルにも見える。
 男である幸太も、その横顔に少し憧れに近いものを抱いてしまうほどだ。
「なんか妬けちゃうな」
「そうか? ふふ、じゃあ特別に抱きしめてやるよ」
 ワイルドな物言いをされると、女の子がちょっと悪ぶった男に惹かれる理由もわかる気がしたが、抱き寄せられて感じるのは女性的な柔らかさ。借り物のスカートの前が風もないのになびいてしまう。
「あーん、私も」
 背後からは美雪がしがみ付くと、その勢いはさらに高まり、しっかりと捲れてしまう。
「あ、あの、二人とも……そろそろ離してくれないかな……、僕、我慢できなくなるし、恵のスカート汚しちゃまずいし……」
「我慢しろ、コウ。男だろ?」
「違うよ恵、今は幸太君じゃなくて幸恵ちゃん。我慢できないかもね」
 イタズラっぽく笑う彼女は、わざわざめくれた部分に手をかけ、先端にぐりぐりとこすりつける。幸太はそれを避けようとするが、恵は切なそうな瞳で幸太を見つめる。
「恵? どうしたの?」
 執拗に絡みつく手が恵の手で避けられる。代わりに腰に回された手から力を感じる。
「コウ……じゃない、幸恵か……」
 戸惑う幸太をよそに、恵は彼の身体を強く抱きしめ、擦り付けるように動き始める。
「ちょっと恵、何する気?」
「……だから言ったのに。幸恵ちゃん。ちょっとだけ我慢してあげて。恵も私みたいなビョーキの子だから……」
「病気?」
 一体何のことなのか首を捻るが、擦れ合う敏感な部分は容赦なく彼を高ぶらせていく。
「恵、ダメだよ……それじゃあ出ちゃう……」
「いいよ、出して」
「だって、スカート汚れちゃう」
「いいって、出せよ」
「恵、怖いよ」
「ああ、かもな。だけど、いいだろ? 気持ちいいだろ?」
「うん、けど……あ、あ、ああ……や、ダメッ! イクッ!」
 短い悲鳴を上げたあと、幸太は恵の胸に突っ伏す。ブリーフが生暖かくなるのを感じながらも、下半身には立っていられないほどの甘い痛みが訪れる。その度に彼の腰が動き、身体が離れそうになるが、美雪と恵のサンドイッチにされた幸恵ちゃんの蠕動が収まるまで、しっかりと抱きしめあった。


 家に帰るなり、幸太は玄関でスカートを脱ぎ、急いでお風呂場に向かう。
 濡らしたティッシュで伸ばさないよう、染み込ませないように拭き取る。精子の落とし方など知らないが、応急処置くらいはしておく。
「ゴメンね、恵、スカート汚しちゃって」
「気にするなよ。悪いのはコウだけじゃないし、あたしも悪乗りしすぎたからさ。それよりパンツは洗わなくていいの?」
 ぐっしょりと濡れたブリーフは不快でしかなく、青臭い匂いを放ちながら纏わりつく。さっさと脱いで洗いたいのだが、彼女達の手前、やりにくさがある。
「あとで洗うから。それに、恵のスカート洗わないと悪いし」
「そうか? でも、服きたまんまじゃ風呂入れないぞ?」
 ふぁさっと後ろで何かが落ちる。
「やっぱり恵はオッパイ大きいね」
「走るとき邪魔なんだよね」
 背後で何が起こっているのかは想像が難かしくない。ただ、振り返ればきっと洗う場所が増えそうで怖い。
「ほらほら、コウも脱いで」
「ちょっと、恵……僕は……」
「今更恥ずかしがるなよ。コウのチンチンなんてさっき見たし」
 恵は幸太のブラウスを脱がせると、無造作に投げ捨てる。ブリーフを下ろすと白く濁った糸が伸びるのが情けない。それでもなお陰茎を隠そうとするので、恵はかまわずにシャワーを浴びせかける。
「ちょ、やめてよ。もー、恵ったらさっきから酷いよ」
「あはは、天罰じゃー」
 容赦なくノズルを向ける彼女は一糸まとわぬ姿ではしゃぎまわる。それでも、お湯を出しているだけ優しさもある。
「恵、あんまり幸太君を苛めちゃダメよ?」
 さすがに美雪は前を隠しているが、それも水しぶきに濡れてしまい、肌を隠さない。
 日に焼けた恵の肌は張りがあり、よく水を弾く。Eカップだがまだ成長の見込まれる胸は陥没した乳首だけが恥ずかしそうに顔を隠している。腰のくびれもアスリートらしく、きゅっとしまり、代わりにお尻がドーンと構えている。
 美雪は恵と比べると見劣りするが、手で揉むとしても余るくらいのボリュームがある。おなかは摘めそうな程度の柔らかさがあり、控えめなオヘソは横に楕円をなしている。
「幸太君、またオチンチン立てて……。やっぱり我慢できないんだよね」
「まったくしょうがないな……どれ、お姉さんがイッチョ抜いてやるか」
「あん、ダメよ恵。今度は私がするの。そのためにかってきたんだしねー、幸太君」
 美雪は包みの一つをちぎると、幸太のいきり立つものにさっと被せる。先っぽをちょんとつまみ、だぶついた部分がないか、細かくチェックする。
「え、ここでしちゃうの?」
「だってえ、片付けるの楽じゃない? それにもう待てないもん」
 ひんやりしたタイルの上に寝かせられるのは正直きつい。恵がお湯を浴びるそのお湯ですら、すぐに冷えてしまい、背中が冷える。
「美雪さん、寒いよ」
「ダメ、私のことはユッキーって呼ぶの。そして幸太君は今だけアッキーなの」
「アッキーって誰?」
「幸太君のこと」
 ――僕はそんな名前じゃないよ。
 心の中で叫んだところで誰も聞く耳を持たない。わけを聞こうにも美雪は一人悦に浸り、恵は一足先に湯船につかり、面白そうに二人を眺めているだけ。
「ね、アッキー……私、最近身体が火照ってしょうがないの。だから、いいでしょ?」
「僕はアッキーじゃ……」
「コウ、アッキー君は僕なんて言わないんだってさ。俺って言ってやりなよ」
 恵は美雪の肩を持っているらしく、おかしなダメだしをしてくる。
「でも、恵……」
「あたしからもお願いするよ。今日だけでいいんだ。アッキーになってやりなよ」
 神妙な様子で言う彼女に圧され、幸太は仕方なしに頷く。
「あ、えっと、ユッキー、俺、ユッキーのこと、大好き」
「あたしもだよ。アッキー……」
 花火のようにパッと開く美雪の笑顔は年よりも一つ二つ幼い印象を受ける。もしかしたら年下。中学生みたいに。
 美雪は屹立するアッキーのモノを握ると、口をもごもごさせた後、んべえと唾液を垂らす。滑らかになったところで上下に扱き、その感触を確かめる。
「アッキー大分硬いね」
 一度抜いたにも関わらず勃起している逸物は、若さ故なのかヒクヒクと新たな刺激を催促するように動く。
「ユッキーが俺を待たせるから」
「ゴメンネ。私もまだまだ子供だから。でもね、きっと会いに行くよ? 私、必ず」
「んーん、俺が迎えに行くんだ」
「ほんと? 嬉しいな。でも約束したもんね。私がどこにいても、誰といても、きっと攫いにくるって……」
 適当に話をあわせる幸太だが、アッキーとユッキーの恋文を覗き見するようで具合が悪い。アッキーが何者かは知らないが、少なくともユッキーのしていることは明らかに浮気。
 本当にこのまま行為に及んでよいものなのだろうか、彼自身不安になる。
 たまらず視線を恵に向けるが、彼女はただ目をつぶってうんうんと頷くのみ。
 ――恵は何か知っているんだよね。……でも、けど、あ、ああ……。
「アッキー、余所見しちゃや。私だけ見て……エッチな私、ズルイ私、全部見て……」
 「ユッキー」は「アッキー」の胸元に跨り、赤い花びらをむりやり開き挑発する。濃い叢から見えるのは色素の沈着が見える大陰唇。けれど小陰唇はまだまだピンク色で、サクラを連想させた。
 ――女の人のアソコってすごく気持ちいいんだ。だからいいよね、ユッキーから誘ってきたんだし、僕は今、アッキーなんだし……? でも、これじゃあ……僕が寂しいよ。
「どうしたのアッキー……」
「本当に……いいの?」
 「アッキー」になりきれない幸太が美雪を見る。
「なんでそんなこと聞くの? せっかくアッキーと愛し合えるのに……」
 美雪の熱っぽく潤んだ瞳に陰りが浮かぶ。
「僕は、アッキーじゃないし、代わりにもなれないよ」
「そんなこと、わかってるわよ」
 彼女は寒いのか、自分の体を抱きしめ、さきほどまで見えたピンク色の乳首が腕に隠れる。
「ならどうして」
「どうしてって、寂しいんだもん。しょうがないじゃない」
「そんなのダメだよ。きっとアッキーだって寂しいよ」
「だって、私、寂しいから、幸太君、アッキーに似てるし、だから、いいじゃない、ちょっとくらい、夢見ても……」
 幸太に跨ったまま、彼女は背を丸め、そのまま彼に覆いかぶさる。
「だってだって……」
 嗚咽にしゃくりあげるものが混ざり、たまらず泣き出す彼女。幸太は濡れた髪を手で梳きながら少し男っぽい声を作ろうと喉を抑える。
「ユッキー、俺、今は会えないけど、でも、いつか必ず迎えに行くよ。だから、待っていて……」
 どうしてそんなことを考えたのか不思議だが、幸太はほんの数分程度演じた役回りから、自分なりにシミュレートしてみる。
「アッキー……」
「ユッキー、愛してるよ」
 少しやりすぎかもしれないと思いつつ、起き上がろうとする彼女を胸に抱き寄せる。
 タイルは冷たく、背中から容赦なく体温を奪う。けれど前面から美雪の体温を分け与えてもらえる。だから、もう少しだけ、がんばれる気がした。
「……ふふ。わかってるよ、アッキー。私、アッキーのこと好きだから、我慢する。だから絶対に迎えに来てよ」
 胸元にちくりとした痛みを感じる。美雪が乳首にツメを立てているが、それは若干の猶予。幸太はもう少し彼女の自由にさせることにした。

続き

戻る


↑クリックしていただけると、FC2ブログランキングのポイントが加算されます。

Trackback

Trackback URL
http://13koharu.blog73.fc2.com/tb.php/42-ed0dc695

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール

小春十三

Author:小春十三
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ

創作検索ぴあすねっとNAVI
dabundoumei
trt
オンライン小説/ネット小説検索・ランキング-HONなび  
リンク予定


二次元世界の調教師様のサイトです。



無料アクセス解析