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12_後編

 それから俺とその白い奴らの共同生活が始まった。
 始まったっていっても、もともと俺が気付かないだけで前々からそうだったわけだけどな。
 俺が散らかしても小人達が片付ける。
 しかも、えさ代は不要。ただし、おかずの残りとかは食べられちまう。
 そこらへんもうまく使えば、ゴキブリよかいいと思う。

 というか、ゴキブリとか出ないんだよ。俺の部屋。
 多分そいつが綺麗にしてくれてるからだと思うんだ。
 ほんと頼もしい存在だよ。

~~

 長期部屋を留守にしたんだ、仕事の都合で。
 もちろん部屋は片付いてた。
 ただ、塵一つとかそういうんじゃないからな。
 できれば掃除機とかもかけてもらいたいんだけど、それは要求しすぎか。

 まぁいいや。
 とりあえず、疲れていたし、俺は眠ることにしたんだ……。

~~

 すねに痛みを感じて目を覚ました。
 何だと思って起き上がろうとしたが、身体に絡まる無数の糸がそれを拒む。
 なんだ? どうしたんだ?

 驚いた俺は辺りを見た。
 すると、どうだろう。俺は床に張り付けにされていたんだ。
 そう、まるでガリバーのようにさ。

 んで、見ると白いあいつらが俺の周りにわんさか居るんだ。
 あの一つの目玉で俺を見てさ、それがにやーって笑ったような気がしたら、いきなりぐわぁって口が開いた。

 そしたらもう驚いたのなんのって、だって鮫みたいにぎざぎざの歯が一杯付いてさ、もう明らかに肉食なんだもの。

 さすがにこれはやばいと思ったんだ。
 そんで起き上がったんだけどさ、あいつらもう本性みせてっから隠れるとかそういうのないわけ。

 あぁ、終わった。
 そう思ったよ。

 けどさ、なんかおかしいのさ。
 そいつらどれも似たような格好してるからわからないんだけど、どうも一匹が前にでて皆に向かってきぃきぃいうわけさ。
 もちろん聞き取れないよ?
 でもなんとなくいってることは判ったんだ。

 多分、俺がお菓子を上げた奴だと思うんだ。

 やっぱり人間、何かいいことしとくべきだね。

 そんでなんとか助かったわけさ。

 で、俺はこうして毎日あいつらにも飯を出してるわけさ。

 今思うとさ、部屋を片付けてくれてたんじゃなくて、飯を探してたんじゃないかって気がするんだ。
 というか、ゴキブリとかそういうの見ない理由もさ、あいつらが食ってたからじゃないかな?

 いやあ、なかなか怖い同居人だよ。
 けどさ、慣れれば便利だぜ?
 不愉快なモノとか処分してくれるわけじゃん。
 たとえばお前とか……。

掃除人 完

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